2005年04月16日
Kaki King/カーキ キング
▼メモ
1980年、アトランタ州生まれ。
オタクな父親の教育とコレクションが、音楽への目覚めをうながす。
尊敬するミュージシャンはAlex de Grassi、Michel Hedges、Preston Reed、Stravinsky等。
5歳よりギターをはじめる。
思春期にはオルタナティヴ、ニュー・ウェイヴ系のロックにはまり、Nirvana、Pearl Jam、Bjork、PJ Harvey、The Smiths、Joy Divisionなどを好んで聴く。
学んでいたクラッシック・ギターの教育に辟易し、ドラムやベースをやっていた時期も。
その後、TVで見たEddie Van Halenに衝撃を受け、ふたたびギターに専念。
Preston Reedを知ったことで、独自の奏法の開発にも努めはじめる。
1999年、大学進学のために、NYへ移住。
以降、バーやレストランで働きながら、デモ制作や地下鉄構内でのストリート・ライブに精力をそそぐ。
やがて先鋭的な音楽の発信地として知られるマンハッタンの人気ライヴスポット、Knitting Factoryに出演。
そこでNYの有名インディーレーベル、Velourのスタッフにスカウトされる。
2003年、大学時代に100ドルでレコーディングしたデモをそのままCD化した「Everybody Loves You」をリリースした。
Soulive、Charlie Hunter、Robert Randolph、Mike Gordon、Tony Levinといった、ベテランミュージシャンとの共演やサポートアクトを経験。
また、全米の人気番組「Late Night with Conan O'Brien」にも出演。
司会のConan O'brienに絶賛される。
瞬く間に知名度を上げた彼女のもとには、メジャーレーベルのオファーが殺到。
2004年、EPICより「Legs To Make Us Longer」をリリースした。
現在は世界ツアーを行いながら、各フェスティバルへも出演を重ねる。
ライブやプロモーション、ギターコンテストの審査員などで、数度来日もしている。
両手タッピング+ボディ・ヒッティング奏法で、OVATIONギターのあらゆる部位を使用。
メロディ、コード、ベース、リズムを1人で同時にたたき出す様は、まさに芸術。
一方、U2、Fleetwood Mac、Depeche Mode 、Stereolab、Red House PaintersからVirginia Rodriguesまで、さまざまなジャンルのアーティストをフェイバリットに挙げる、幅広い音楽性も持ち合わせる。
それは彼女自ら手がける、楽曲にも表現されている。
ギター技術のみならず、ソングライターとしても注目したい、女性アーティストの一人。
▼ネットフィーチャー 05/3/24追加。
bluenote.co.jp
05年3月来日時の特集と東京公演のセットリスト。
sonymusic.com
▼ルーツ
・私がもっとも影響を受けた人といえば、ビョークとPJ・ハーヴェイの2人で決まり!(「bounce 258号」より)
▼ネクスト・アーティスト
Bjork
PJ Harvey
Ani DiFranco
▼ライブ レビュー
・2005年3月20日(6:30P.M.) @東京ブルーノート 05/4/16追加。
まず驚いたのは、聴衆の年齢層の幅広さだった。
いかにもKaki大好き!という若いおしゃれな女の子もいれば、目の前には「バークレー音楽院が……」と語っている通っぽいおやじ。
派手な花だか鳥だかの飾りをつけた、本当に普段Kakiなど聴くのだろうかと思えるような、有閑マダムのグループもいる。
それだけ、Kakiの音楽が幅広い層に支持されている、ということだろうか。
場所柄もあるだろうけど。
ポニーテールに黒いキャミソール、黒ぶちめがねで(リサ・ローブ風。めがねは始終かけていたので、近眼なのかも)客席側の通路を通って現われたKaki。
とてもちっちゃい。後日、海外の音楽番組に出演した時の映像を見たけれど、それも司会者の半分くらいの大きさにしか見えなかったくらい。
「ワタシ、カキデス。カキ、オイシイ。ワタシ、オイシイ……」
ジョークとおどけたポーズで、会場をゆるませてから、いきなり必殺の「Playing With Pink Noise」を弾きはじめる。聴衆はすぐに圧倒されてしまう。
想像よりはるかに骨太、それていてやわらかい中低音の美しい響き。
Kakiの代名詞ともいえるタッピング奏法は、当然、筆舌に尽くしがたいけれども、とにかくスローな曲でも、一指で何重もの操作がなされている具合。
私はギターの奏法にくわしくないけれど、通おやじの話を聞き耳しところ、右手で弦を弾きながら、同時にネックにかけた左手でも同じ音を出し、ベースの音を補強しているらしい。
とにかく、動作の速いこと速いこと。
でも、必死にかき鳴らしている様相はなくて、あくまでもスムーズに流れるように、すらすらと弾いているので、つい「簡単にやっているのでは」などど思ってしまうくらいだ。
デビュー前の路上パフォーマンス時代から、かなりのライブ数をこなしているらしいので、当然、相当に弾きこんでいるのだろう。
ギターのインストゥルメンタルという性質上、若干中だるみを感じなくもなかったが、魅惑的でわかりやすい早弾きだけでなく、「Neanderthal」「Nails」といったバラード系の曲では、琴に近いとろけるような音色の、優雅な響きの舞いに会場は満たされて、繊細な彼女の感情のゆらめきを感じさせられた。
電車のなかでノートパソコンのキーを叩いているように、ギターをひざにのせて弾いて見せたり、途中途中、わかりやすいていねいな英語で明るく話をするKaki。昨年のフジ・ロック出演時のことにも触れていた。
強い照明に手をかざし、
「アチュイ……」
ともらしたしぐさは、とてもかわいらしかった。
それでいてギターを弾きはじめると、くりひろげられる、すさまじいプレイ。
女性らしいエレガントな表現を持ちつつも、Kakiのギターは躍動していた。
爪弾かれる音は、奏でられるというより、つまみだされ、ひっぱられ、はじきだされて、といった様相で、高揚と低空飛行を繰り返していた。
シリアスに、そして遊び心を忘れずに。
Kakiのパフォーマンスを見ながら、先日行った、二階堂和美のライブを思い出した。
音を鳴らしている、というより、音そのものであった彼女。
Kakiもまた、ギターを弾いている、というよりはギターそのもの、という言葉が浮かんだ。
まわりを見渡しておもしろかったのは、音にあわせて体を揺らしている人が、ほとんどいなかったこと。
Kakiの驚異的パフォーマンスに、皆が見とれてしまっており、音楽自体を味わっている状態ではなかったように思う。
それがKaki Kingのライブの欠点であり、逆に言えば、いかに彼女のプレイがすごいか、ということなのだが。
個人的には、今回はライブ前に気分が滅入っていたこともあり、また席もかなり後ろで見づらかったのが、ちょっと残念だった。
(普通に座っていると見えないので、イスの上で正座し、途中からは中腰状態に。スミマセン……)
機会があれば、またぜひに近くで、Kakiの音楽に触れに行きたい。
フジ・ロックで彼女のパフォーマンスを見た人から「純粋な音楽的な感動度ではNo.1だった!」と聞いていたので、とても楽しみにしていたのだけど、本当にそのとおりだったから。
セカンドアルバムからメジャーレーベルへ移籍し、2005年の多くをプロモーションとライブで費やすらしいKaki。
おそらくいく回りも成長するであろう彼女の、今後の作品も、非常に楽しみだ。
また、今回のライブはジャニーズばりの二部構成で、私が見たのは前半の部。
後半を見た方がいれば、その様子もぜひきいてみたいです。
▼過去ニュース
▽2007
・ニューアルバムのきざし&映画「Into The Wild」に参加。 9/24
billboard.comによると、Kakiのニューアルバムが2008年初頭にリリース予定されているそうです。
"The Song in 5/4" "Montreal" "So Much for So Little" といった曲名が明かされており、プロデュースはBob Dylanらを手がけたMalcolm Burn.
現在も世界ツアーで大忙しと思われる彼女ですが、コンスタントに創作活動をしてくれるのはうれしいですね。
また、Sean Penn監督の映画「Into The Wild」にて、新録を含む数曲がフィーチャーされる予定とのこと。
・Foo Fightersのアルバムに参加。 8/15
9月にリリースされるFoo Fightersのニューアルバム「Echoes, Silence, Patience and Grace」に、Kakiがゲスト参加しているそうです。
Kakiが演奏しているのは「The Ballad of the Beaconsfield Miners」という曲で、billboard.comの記事によると「banjo-picking style with hammer-ons and pull-offs」な感じ(?)。
Dave Grohlいわく「she shredded it 10 times better than I've ever played it」。
Kakiの演奏を絶賛しているようですね。
共演見てみたいなあ。
▽2006
・ワクチンのCMにドラムで登場。 12/4
Kakiが子宮頸がんワクチンのCMに登場しました。
しかもギターではなく、ドラムを披露。
実際に一時ドラムをやっていた経歴があるとはいえ、ファンにとってはめずらしい貴重な映像ではないでしょうか。
一瞬ですけどね。
・オフィシャルサイト、リニューアル 9/16
ニューアルバム「Until We Felt Red」リリースにともなって、オフィシャルサイトもリニューアルされました。
PVやライブ映像、写真、各誌のレビューなども掲載されています。
来日、はやく決まらないかな〜。
・ニューアルバム「…until we felt red」リリース決定。 7/25
Kakiの3枚目となるニューアルバム「…until we felt red」のリリースが決定しました。
国内盤は8/23リリース予定で、ボーナストラックが2曲付くそうです。
現在、KakiのMy Spaceでは、新作からの音源が試聴可能になっています!
今までのギターかき鳴らしだけではないみたい。
髪もショートにして、イメチェン模様。
投稿者 sakyo : 2005年04月16日 17:02
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