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2005年03月10日

Joanna Newsom/ジョアンナ ニューサム

Joanna Newsom/ジョアンナ ニューサムの作品をチェックしてみる。


▼メモ
1982年、カリフォルニア州ネバダ生まれ。現在はサンフランシスコ在住。
ピアニストの母、ギタリストの父、ドラムやチェロをたしなむ兄姉という音楽一家に生まれる。
近所にはミニマルミュージックの作曲家・Terry Rileyが住んでおり、親交があったという。
フェイバリットは、20世紀初頭にアメリカで活躍した、前衛女流作曲家・Ruth Crawford Seeger。ブルース/フォークソング研究家・Alan Lomaxらが編纂したアパラチアのチルドレン・ソング集。Donovan、Karen Dalton、Patti SmithにBillie Holiday等。
8歳よりハープを弾きはじめ、ケルト音楽、西洋クラシック、西アフリカンなどのハープを学ぶ。
高校卒業頃には、アパラチアン・フォークや、ブルーグラスに傾倒。
ハープ弾き語りを主体とする音楽活動を、本格的に開始する。
自主制作CD-Rで、宅録作品「Walnut Whales」を制作。
それを偶然入手し、衝撃を受けたBonnie Prince BillyことWill Oldhamに抜擢され、彼のライブのオープニング・アクトをつとめることになった。
アメリカ、ヨーロッパツアーに随行したJoannaは、各地で絶賛を受ける。
その他、Cat Powerのサポートをつとめたり、Greg Saunier(Deerhoof)とZach Hill(Hella)によるドラム・デュオ、Nervous Copの作品に参加したことにより、しだいに認知度をあげる。
2004年、Drag Cityより、デビューアルバム「The Milk-Eyed Mender」をリリース。
プロデューサーNoah Georgeson(The Pleased)の協力のもと、作詞、作曲、アレンジ、演奏すべてを、彼女自身が手がける。
その作品は、ハープ弾き語り、個性的な声、妖精のようないでたちという、ユニークなスタイルで奏でられつつも、強烈なポップ作品としてうったえかけるものであり、日本のリスナーの間でも大きな話題を呼んだ。
2005年10月、来日。
夢見るような、童謡とファンタジーの世界を彷彿とさせながら、どこか衝動的でサイケな閃光をもたっぷりとふくんだ、かわいくて魅惑的な女性ミュージシャン。


▼ディスコグラフィ

The Milk-Eyed Mender(2004) 管理人お気に入り度……★★☆

 
 ▽その他レビューサイトへのリンク
  amazon.co.jp
  hmv.co.jp
  towerrecords.co.jp
  bounce.com
  cdjournal.com


▼ネットフィーチャー
bbc.co.uk
曲試聴、プロモ、ライブ映像見れます。
freewilliamsburg.com
sfburning.com


▼ライブ・レビュー
・2005/10/27 @渋谷O-West
外国人も多く駆けつけていた会場。
二階建てで天井が高く、ハープもよく響きそうに思えた。
赤いワンピース、前髪をきっちりピンでとめて、広いおでこを出したJoannaは、ことのほか妖精チック。
セッティングを終えると、突如すっくと立って、アカペラを放つ。
子供のようなイノセントに満ちながら、聴衆を刺してしまう歌声。
高らかに響くそれは、物語のはじまりを告げるようだった。
この日の彼女は笑顔も多く、来日ツアーもだいぶこなしたせいか、かなりリラックスしているように見えた。


先日、すでに彼女のパフォーマンスを体験しており、非常に感銘を受けたばかり。
が、それがまだまだ小手調べにすぎなかったことを、この日のライブでは強烈に実感する。
たった一人で、ハープひとつで繰り広げられる、オーケストラのような演奏。
左右の腕で異なるリズムを、なんなく弾き出すテクニック。
弦はどこまでものびやかで、雄大な世界を現出する。
この日も披露された新曲2曲は、いずれも10分以上に及ぶ大作で、次々にフレーズやコードの構築を変えていくという組曲だった。
やばいよ、この人……。
すさまじいパフォーマンスだよ。
そんな言葉ばかりが脳内に浮かぶ。
自分の拙いボキャブラリでは、とても表現できない……。
同じくこの日の感想を書いている人たちの言葉を借りれば、興味があるのなら本当「一生のうちに見ておくべき人」だろう。
一つ難を言えば、声のアクが強すぎ、歌い方そのものに緩急をつけるわけでもないので、長丁場だと、好きでない人にはかなり辛いのかもしれない。
自分の隣にいた女の子は、立っているのもきつそうだったし、後半は居眠り状態におちいっていた……最前列で。
逆に言えば、ファンにとっては垂涎の、強烈なインパクトで訴えてくるライブであった。


次のアルバムは、新曲で披露されたような、長編の組曲が中心になるという話も。
デビュー作からさらに深化を遂げたものになりそうな予感。
今から激しく待ち遠しい。


・2005/10/20 NHKライブビート収録ライブ @スタジオ505
スタジオに入ると、すぐ視界に飛び込んでくる、巨大なグランドハープ。
細やかな彫刻が為されたそれは、ハープ弾き語りという前提をのみこんだつもりでも、実際目にすると圧倒される。
あれは弾きたいと思っても、容易に手に入る代物ではないんだろうなー。
100万以上するかなー。


少し辺りをうかがうような感じでJoannaが登場した瞬間、まわりから「かわいい〜」という小声がもれた。
本当にプロモ写真どおりの、ものすごいキュートな容貌。
NHKの司会の人の説明を借りれば、ヨーロッパの男性間で「萌え系アーティストとして、ファンが急増している」というのもうなずける。
ただ、まるで妖精のようなイメージを描いていたのだけど、この日の彼女はそでのたっぷりある黒の上着にジーンズを着用しており、真っ赤な口紅をつけているせいか、ふつうに肉感的なアメリカ美人に見えた。


来日したばかりでまだ慣れないのか。
弾き始めた彼女の表情は少し硬かった。
不安げな顔で、オーディエンスを始終見渡しながら演奏していた。
一曲演り終えると、ほっとしたように微笑をこぼすのも、また可愛らしかったけれど。
スタジオ収録という、ライブハウスとはちょっと変わったシチュエーションも影響していたのかもしれない。
40分の収録と聞いていたが、20分頃経った頃に突然パフォーマンスを止めて退場したので、聴衆が「え、もう終わり?」と、いぶかしげなムードに包まれた場面も。
すぐにまた登場して、「sorry……」と小さく謝ったので、どうやら間違って早く切り上げてしまったらしいとわかる。
やはり緊張していたのだろうか。


しかし彼女のパフォーマンス自体は、張りつめてもいなければ動揺とも無縁の、本当にすばらしいものであった。
ハープという、ポップフィールドではまだめずらしい楽器。
その奥深さ、自由さ、可能性を、あますところなく聴かせてくれた感じ。
たった一つの楽器で、壮大な世界の現出に成功していた。
硬い弦を弾くイメージから、もっとキンキンと甲高い音を予想していたものの、その音色は本当にやわらかくて気持ちのよい響きだった。
左右の指が異なるリズムを刻む、すさまじい変拍子の舞い。
見ているとだんだん酔った心地になってくる。
(後日、o-nestで行われたライブにも行き、注意してみていたら、右手でコード、左手でベース音を出していたみたい)
楽器の端から端まで、せわしなく行き来する腕。
さりげなく、しかしとどまることのない切り替えの足。
まさに全身で音を鳴らしあげているような印象。
ボディ・ヒッティングこそないものの、この類の衝撃は、全身ギター芸術家ともいうべきKaki Kingを見たときのものに近かった。
すさまじい新世代のパフォーマーだ。


この日は新曲も披露された。
デビューアルバム「The Milk-Eyed Mender」は、ファンタジーと童謡の世界を強烈にイメージさせる音であふれている。
が、この日聴いた新曲は、さらに進化を遂げていた印象。
水底を思わせるような憂いを帯びつつも、広大なドラマ性に富んだ楽曲だった。
まるで映画音楽を聴いているかのような、ダイナミックなスケール。
これは2006年リリース予定という新作に、多大な期待を寄せざるをえない。


ハープも声も容姿も、パフォーマンスさえも恵まれすぎているほど個性的なJoanna.
ただ個人的には単純に、彼女のソングライターとしての才能に魅了されている。
そして今回は、自分の思いが間違っていなかったことを、本当に確信できたライブであった。
Joannna Newsom.
これは衝撃的な次世代のソングライターの出現である。


▼ネクスト・アーティスト
CocoRosie
Bjork
Janet Klein
Stina Nordenstam


▼過去ニュース
▽2006
・ニューアルバム「Ys」リリース決定。 8/27
Joanna待望のセカンドアルバム「Ys」のリリースが決定しました。
国内盤は11/7に先行リリース。
(HMV等、サイトによって微妙にリリース日の記載が違っていますが)
bls-act.co.jpによると、32ページ・フルカラー+金縁付ブックレット(うち1ページはスポットPP加工)、型押し加工&金縁付スリップケースという、気合いの入った豪華盤になるとのこと。
今作にはVan Dyke Parks、Steve Albini、Jim O'Rourkeなど、わかりやすい御大方が参加。
もちろんSmogも。
4曲入り55分という問題作。
すっごい楽しみですけど、これはまたライブで覚悟がいるな〜。
ヤラれまくりになっちゃいますからね。


▽2005
・ビデオ上映会決定。11/25
Joannaを招聘したmapさんが、ツアーの映像を編纂したビデオ上映会を12/2に行うそうです。
当日は共演したsmog、同じく10月に来日していたHowe Gelbの舞台裏なんかが見れるそうですよ。
個人的にもいまだ忘れられないJoannaの来日公演。
これはむっちゃ行きたいな……。
mapがからんでいるライブは、どれも素敵なんですよね。

mapup.net


・来日公演が決定。8/13
10月にJoanna Newsomの初来日公演が東京、名古屋で決定しました。
スケジュールはShibuya O-Westにすでに掲載されています。
名古屋の情報も、すでにネット上では出回っていますが、公式なアナウンスは、チケットサイトにしかまだないみたい……です。
ちなみに、同じくDrag Cityのアーティスト、Smogとの共演になります。
O-Westでは54-71、tenniscoatsも出演するらしいので、平日とはいえ、激しく行きですね。
けっこうな長丁場にはなりそうな予感はするけれど〜。

Shibuya O-West


9/21追記:
10/20、NHKの公開ライブ番組、ライブビートへの出演も決定しました。
共演者のSMOGも一緒です。
現在、番組では観覧者を募集しているようです。
これまた思いっきり平日ですけど、行きたいな〜。

nhk.or.jp

投稿者 sakyo : 2005年03月10日 16:53

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