朝からなんだか疲労感が強かったが、新幹線に乗って小倉へ。
駅前のCOLETに寄る。
無印やLOFT、若い人向けの店がけっこう入っていてビックリ。
自分が住んでいた頃とは、だいぶ様変わりしていた。
同居人の希望で、小倉の風俗街を歩く。
昔は住んでいてもモチロン寄り付かなかったが、今はその寂れた具合が面白くもあった。
風雨にさらされ日焼けしたポスターとか、ポツポツと点在する小料理屋、朽ちた建物、その横でぽっかりと広がった空き地に生い茂る草木等々……。
同居人が行きたがっていたカレーの龍も行く。
かなり柔らかめのご飯に、辛すぎない不思議なルー。
今まで食べたことのないタイプのカレーだったが、美味しかった。
カレー好きのカンパニー松尾氏が勧めていたのも解る気がした。
魚町をウロウロしていたら疲労が激しくなってきたので、ドトールで休憩。
壁にがっくりと体を預けながら、今自分が歩いてきた街の様子を思い出したりした。
帰ってくるたびに少しずつ、でも確実に寂れていってる風景……。
空き店舗が目立ち、行き交う人も少ない。
東京暮らしに慣れてしまったので、余計そう感じるところもあるのかもしれないけど。
それでも自分が十代の頃には、もう少し人がいたような。
小倉と言えば博多には及ばずとも、周辺の人からはちょっとした都会くらいには見られている所。
でもあの頃体感していた賑わいは、今この街にはもうないように思う。
(実際、百万都市を名乗っていたけど、百万人とうにきってるし…)
その廃れ具合が、逆に年取った自分には愛おしく感じる部分もあるのだけど。
モノレールで徳力公団まで行き、そこから散歩がてら、思春期の大部分を過ごしたスポットを歩いてみる。
団地群、かつての通学路、公園や古本屋、ゲームセンター、川沿いの道……いずれもいい思い出はあまりなく、常に「独りだった」こと以外、強烈に感じることはない。
そういう場所を同居人と二人で歩くというのは、とても不思議な心地がした。
歩いて実家まで帰る。
家がだんだん見えてくると、同居人に見せるの嫌だなあ、という思いに襲われる。
改めてみると、我が家のなんと古くて小さいことか……。
考えたら、彼の家とはずいぶん格差があるんだよな……大丈夫かな……。
でも引き返せないので、彼を案内して家に入れた。
小柄なうちの親と溢れかえる物、狭い部屋のなかにいると、同居人はますます窮屈そうに見えて、ちょっと申し訳なかった。
夕方、妹夫婦、弟もやって来て、一緒に近くの料亭で食事。
家族久々の集合である。
妹たちは変わらず仲良さそうで、旦那はこっちの家族にもだいぶ馴染んだ様子だった。
弟も相変わらず……というか、ますます痩せこけて老けていたので大丈夫か?という感じだったけど……。
まあ自分で選んだ今の生活と仕事だから、仕方ないが。
でも自分の帰省に合わせて家族に集まってもらえたのは、本当にありがたかった。
甥っ子もずいぶん大きくなっていて、人見知りもなく、妹のみならず父や母の大きな慰めにもなっているようだった。
とりあえず、実家の現状については一安心といったところである。
母親にいろいろとお土産をもらって、福岡のホテルへ戻った。
同居人はさすがにだいぶ気を使ったのか、かなり疲れているようだった。
今後はちょこちょこ一緒に遊びに来る機会を作って、九州に慣れてもらえればいいなあ、と思った。
12時過ぎに家を出る。
福岡に着き、ホテルに荷物を置いてから街をブラブラ。
天神、大名、赤坂……。
遠距離で付き合っていた頃は、二人でこの辺の路地をちょくちょく歩いていた。
若い人がアパートの一室でやってるような店に行って、同居人が指輪を作ってもらったこともあった。
自分は当時もアクセサリー類には興味がなく、店の人が「彼女の分じゃないの?」と驚いてたなあ……なんて記憶も蘇ってくる。
途中で親から電話がかかってくる。
明日一緒する予定の夕食に、妹夫婦や弟も来るとのこと。
家族がそろうのは久々である。
同居人が行きたがっていたもつ鍋屋で夕食。
レバ刺しが最高に美味くて、大満足であった。
同居人など、感激のあまりラリった状態になっていた。
満腹のまま、数年ぶりに二人で夜の天神を歩くのは楽しかった。
所々、ここで昔アレした、コレした、と記憶を揺すぶられた。
でも博多は自分にとって、二人で過ごした場所以前に、個人的な憧れの場所。
1人でライブや美術館に来たり、CDを買ったりした、青春の晴れの日の遊び場だった。
スタバで休憩。
遅い時間でも、店内には多くの人がいる。
それでも余裕を持って座れるほど広い。
昔はさすが福岡、と思っていたが、むしろこれこそ地方の店の典型なんだろうなあと思う。
ホテルに戻ると、同居人は早々に寝ていた。
金曜ロードショーでやっている「千と千尋の神隠し」をダラダラと見ながら、自分だけは遅くまで起きていた。
マルマンのクロッキー帳を買った。
スケッチ用。
小さいのを買ったので携帯には問題ないし、裏抜けも意外にしない。
愛着もそこそこ湧きそう……。
後は実際描いてみて。
描く量よりも明らかに道具が多すぎるが……。
その状態を早く打破すること。
今だ課題だ。
今年も曇りのせいか予想よりは少ないけど、相変わらずすごい人出。
会場内をぐるぐる歩き回って、タイ焼きそばとマンゴーをゲット。
マンゴーはヌメッとした食感と甘すぎなさがとても美味しかった。
タイの民族舞踊など見てから、離脱。
同居人に付き合い、ヤマダ電機、ビックカメラ、東急のデパ地下などを回り、買い物してから帰る。
非常に疲れた。
午後、突然パシリを命じられる。
仕事が忙しい最中で、いろいろ不本意ながらバタバタと準備。
しかも命じた上司が他の雑用も重ねて来るので、殺す勢いで内心彼を呪いつつ、タクシーで江東区辰巳の某倉庫街へ向かう。
目的の建物に到着。
外から言われた番号にTEL。
しかし、出ねえ……。
3回程かけたが全然出ない。
もう帰りたい……。
外でボーッとしているのも時間の無駄なので、思い切って建物の中に入り、弊社営業がいるはずの、事前に聞いていた階に押しかけてみた。
そこの事務所にいた人たちに(知らない人間がいきなり入ってきたので)不審な顔をされながらも案内してもらい、やっと目的の人と合流した。
(委託業務を行っていたのか、営業は別会社を名のっていたので、さらに話がややこしくなっていた)
頼まれていたブツを渡してさっさと帰ろうとしたら、ついでの作業を頼まれ、結局定時まで残ることになってしまった。
暗がりの倉庫で仕分け作業。
久々の立ちっぱ仕事はきつい。
しかし責任感も自主的なアクションも必要ない単純作業だと、精神的には安らぐ。
やっぱり自分はこういうところで働く方が向いてるのかもしれないな……。
17時で解放してもらい、そのまま直帰した。
17時過ぎに会場に着いたが、Shing02は21時からの出演らしく、しばらく爆音でクラブ音楽を聴かされることになった。
再入場可能だというので、途中でいったん会場を出る。
ユニクロに寄って、ロッテリアで休憩。
21時頃、再び会場に戻ると、もうライブは始まっていた。
Shing02は美しいサウンドにふさわしく、和装でビシッと決め。
今日は自分の好きなバイオリンが入った編成。
音響も良くて楽しめた。
22時過ぎにライブ終了。
余韻醒めやらず、まだ踊っている人たちを羨ましく尻目に見つつ、明日からの現実に備えて退散。
夜中、なかなか寝付けずにいたら、同居人から荻窪の大好きだったカレー屋のマスターが亡くなったことを知らされ、ショックを受ける。
あの味を、もう永遠に口にすることができないとは……。
今年のGWは清志郎に引き続き、本当に惜しい人が逝ってしまった……。
入場すると、初めはほとんど人がおらず、ちょっとビックリ。
でも徐々に集まって来て、開演直前にはライブでお馴染の顔ぶれもチラホラと。
目当てのこだま和文。
出だしを間違えたり間延びがあったり、MCはロレツが回ってなかったり、ライブとしては正直良くなかったんだけど、ふと心を鷲掴みにされる瞬間もあった。
それはやはり彼がトランペットを吹いている時。
たぶん他のいろいろな部分が駄目で、普段は単なる酔っぱらいのおっさんなんだろうけど、トランペッターの時だけは驚異的な集中と輝きを放つ、そういうタイプのミュージシャンなんだろうな。
少なくとも最近の彼に関しては、そう思うことが多い。
彼のバックをがっちり固めて良さを引き出すサポートの人がいれば全然良いんだろうけど、今日はソロのせいかだいぶ締まってなかった。
清志郎の「スローバラード」を中途半端に歌ったり、最後の歌もおっさんのカラオケだし、ホント歌いらん……。
まあ今回は緩いイベントで、それで盛り上がれるハッピーな客もいたし、ライブとして間違ってるわけではなかったけど。
途中のバンドまで見てから帰る。
ちょうど始発頃の電車に乗れた。
マックで朝食にダブルチーズバーガーを食べて(期待はずれだった)から、帰宅、就寝。
吉祥寺に移動して、某デザイナーズカフェで休憩。
なぜかガンダムのフィギュアが飾ってあり、流れる音楽はいかにもUSヒットチャートを思わせる賑やかしいもの。
何だかいろいろ混ざっていて、不思議なオサレ空間だった。
さらにバーに移動し、カクテルを飲みながら談笑。
こうやってこれからは少しずつ、友だちから広がって家族まで、夫婦一緒に付き合っていける人が増えていけば、楽しいなと思う。
GWのせいか適度に人も少なく、いつもはざわめいている吉祥寺の街も、今日ばかりはゆっくりしているようだった。
昨日の大泉さんの件があったので彼女の様子が心配だったのだけど、皆むしろ自分のことを心配してくれていて驚いた。
あまり出さないようにしてたけど、今の会社に入ってから自分の様子がおかしいこと、皆気づいているみたい。
かえって申し訳なかった……。
正直、最初は元気を絞りだすのがきつかったけど、仲間たちと会うとだんだんと自然に楽しく、笑って話せた。
皆、相変わらずだったし、こんな風に会える仲間っていいなとつくづく思う。
皆と別れて、同居人と合流。
「スラムドッグ $ ミリオネア」と「ウォッチメン」、オールナイトで映画2本を見る。
「スラムドッグ〜」は、ストーリー的にはご都合主義な、ちょっと不備な点も感じたけど。
それでもムンバイの躍動、エネルギーや現状、そして画面から圧倒してくるパワーを感じることができた。
「ウォッチメン」は「バッドマン」が描けなかったところ(残虐シーンとか)まで、キッチリいってたと思う。
CGもすごかった。
見せ方も徹底してて、面白かった。
夜の映画館は人がいっぱいで、こういう風に夜に映画をハシゴして過ごす優雅な人たちもけっこういるんだなと思った。
映画が終わってから外に出ると、もう空は明けて明るかった。
始発まで時間があったので、マンガ喫茶に行く。
陰湿さとスペーシーさがごちゃまぜになった不思議な空間で、来ている人たちは皆ヒソヒソと過ごしていた。
未読だったマンガを数点読破し、始発が動き出す頃に駅に向かう。
冷たい風が心地よかった。
もちろん頭では、彼にもどうしようもない状況なのはわかるけど。
先生に対してもう、いい感情が抱けなくなったな……。
大泉さんがひどく落ち込んでいないか……心配だ。
ちょうど明日は久々に会う予定なので、詳しい話を聞こうと思う。
とりあえず、すでにアウトな年齢なワケだし。
ハイペースに確実に、今日から動いていかないと……。
明日、昼休みにでも本屋に寄ろうかな。
時間割も組みなおそう。
スクールに通おうかな、とも思っていけど、大金かけてそこまでやる必要があるのかという気もする。
食いぶちのために、絵を描く時間を削ってまで就職のためだけの勉強をするなんて、以前は考えられなかった。
もういい歳だし、いろいろなことを自制し、先を見据えた活動をしなきゃだな……。
はあ、実現性のあることをせんと。
専門学校に行くことも考えたが、先立つものがない……。
時間がかかれば、以前はロクに考えてなかった年齢という壁も、重くのしかかる。
仕事を続けながら勉強するか、すっぱり辞めて短期集中するか。
いろいろ考えていると、だんだん思考が混濁してくる。
この方向を向いて正しいのか、余計な遠回り、無駄なプロセスではないか。
何が良いのか、何をすればいいのかわからなくなってくる。
一方で腫れあがる不安と焦り。
とにかく早く行動を起こさないと。
この状況を打破しないと。
ここから逃げ出さないと。
ようは自信が欲しい。
同居人にも相談しないとなあ。
しかし、たぶん根本の不安感は解決しないんだろうな。
頑張れなくなって、心身が壊れるのを待つしかないんかな。
同居人の提案で、 上野で買い物。
途中、元職場の近くを通る。
まじまじとかつての風景を見つめてしまった。
同居人が調べた店で、色々と高い品物を見せてもらう。
正直、そんなにピンとくるものはなかった。
でも時間をかけて選びなおすのも面倒くさい。
こういう物品に対して、本当に自分はこだわりや思い入れを持たないんだなと実感した。
イヤホンの時と大違いだ……。
こういうものは女性の方が喜々として積極的に選ぶだろうに、あまりの自分の反応の薄さに、最初は熱心に勧めてくれていた店員も戸惑っていた。
それで同居人が最初に気に入ってたものにして、テクスチャだけ選んで決めた。
予想していたより安く済んだし……。
6月中旬に受け取りできることを確認して、店を出た。
帰り、たまたま見つけた沖縄系鉄板焼の店で夕食。
すごく当たりの店で、特に海老しんじょうがサクサクとして美味しかった。
アメ横で日用品の買い物をして帰る。
仕事だから、やりたいことだけやれるわけじゃないが……。
今の時点で辛いばかり、関心が持てない状況で、さらに重い仕事をやらされるのかと思うと、ドン鬱になってしまった。
もう、無理や。
7月あたりで、結婚でも何でも理由つけて辞めようと決めた。