2010年02月05日
北京オリンピック紀行 2日目
■2008/8/24
競技場に行く日。
最終競技のマラソンは早朝から開催されるので、朝5時半起きで準備。
(今回はそもそも「マラソンを無料で観戦出来るツアー」の枠がもらえたので、始まった旅である……)
オリンピックのために急整備された地下鉄で、競技場に向かう。
いろいろな人種が入り乱れながら、じわじわと目的地に進行していく。
随所でセキュリティ・チェックが行われていた。
ペットボトル、食べ物などは基本的に没収だった。
が、場所によってはOKなところもあったりして、基準がよくわからない……。
厳しい表情をした係員から、たまに止められた時もあった。
身ぶり手振りで指示してくることが多く、いまいち意図がわからずモヤモヤすることも多し。
没収されたリンゴや桃などの山は、中国の人の日常を表しているようで、けっこう面白かった。
テレビで見ていたあの「鳥の巣」に到着。
おお、これが……と、最初に見たときはやはりアガった。
(後日、建築家の知り合いに聞いたら、最悪の建物だって言ってたけど……)
間近に近づいてみると、巨大な鉄筋が絡まりあって武骨にそびえたっていた。
満員のスタジアムの中に入る。
ものすごい熱気が会場中に充満していた。
やはり中国人は一番テンションが高く、司会者の「加油ー!加油ー!(がんばれ)」とガナる音声が、客席にウェーブを煽る。
(うるさかった……)
皆顔にステッカーを貼ったりして、楽しそうに観戦している。
適当な位置に座って、自分たちも観戦した。
コースを走っている途中の選手たちの模様は、巨大スクリーンに映し出されていた。
選手が帰ってくるまでの空いたトラックでは、子供たちによる演技やダンスなども随時披露されていた。
華やかなそれらに目を奪われている間は良かったが、そのうち競技場に帰って来だした、豆粒代のランナーたちを遠目にボーっと見ているうちに、飽きてきた……。
これ、日本人は出場してないんだろうか、と思うほど、日本人選手が戻って来ないので同居人と訝しがっていたら、最終ランナーだった……。
同じくさすがに飽き始めていた場内も、最後は大きな声援を送っていた。
「再見!」とコールが鳴って以降、しばらく待ったものの表彰式っぽいのが始まりそうにないので、「鳥の巣」を後にすることにした。
同じく帰り始めて、また場外に溢れだす人混み。
照りつける真夏の太陽は、かなり暑い。
乾燥しているので、体がベチャベチャになることはないけど。
でも暑さや乾燥、砂塵、空気汚染などから、ペットボトルは欠かせない。
飲料水を売っている屋台が盛況だった。
地下鉄に乗るたびにチェックがあって、結局いちいち没収されたりするのだが。
オリンピックはあくまでおまけ、本来の目的である北京観光へ出発。
「中国の銀座」こと、ワンフーチン (王府井)へ行く。
たくさんの現地人、観光客であふれていた。
昼食の時間だったが、屋台で食べるのは(ご時勢柄)やはり怖かったので、ひたすら迷って歩き回る。
そかそこでかい、デパートのような建物の食堂で、家鴨肉のパクチー和えと餃子を食べる。
水餃子はなかなか美味かった。
さらに地下鉄で移動。
(中国は地下鉄などで、ガン見してくる現地人が多かった)
胡同(フートン)地区へ行く。
開発が進んで取り壊しが進んでいるが、観光地としても人気が高く、一部保存地区に指定されている古い街。
狭い路地、崩れた門、洗濯物、座り込んでいる老人たちなどは、確かに現地の人たちの生活感を感じさせた。
后海(ホーハイ)と言われる、井の頭公園よりももう少し大き目の湖の周りを歩いた。
オリンピックの影響で、ここにもたくさんの外国人が押し寄せており、多くの客引きたちもいた。
中には湖で競技用と思われるボートを漕いで、何ターンもしている白人がいたり。
あまりの暑さで、上着をまくり上げて腹を出したり、湖で泳いでいる現地人もいた。
観光客目当てと思われる、お洒落なバーやカフェがほとりにたくさんあった。
(後で知ったけれど、この辺りは北京のウォーターフロントと言われているらしい)
歩き疲れていたところに、人なつこい猫たちが寄って来たので立ち止まっていたら、そのまま飼い主のやっている、オープンテラスのカフェで休憩することになった。
(たぶん、猫たちは客寄せだったんだろう……)
オレンジジュースを飲みながら、行き交う人々や湖の水面を眺めた。
猫たちは相当人に慣れていて、側で寝そべったり、体を寄せて来たりする。
店内ではメロウな音楽が流れている。
時間がゆっくりと流れていく。
近くの店では、ダウンテンポなクラブミュージックが大音量で鳴っていて、店員が大型のスピーカーやソファを外に出して、なにやら準備を始めている。
また他の店先では、スポーツ中継にをやっているテレビに、たくさんの人が群がっている。
夜は夜で、また別の賑わいや空気がありそうなところだ。
結果的に中国では、この后海(ホーハイ)のほとりが一番気にいった場所になった。
工体へ移動。
いくつかの競技場が固まっている場所で、外国資本の店も立ち並ぶ繁華街。
北京の六本木といった風情。
ここでも歩き回ったり、カフェで休憩したりして過ごした。
オリンピックの影響も大きいだろうが、北京は急ピッチで発展を進めているんだなあ、ということがよく感じられた。
でも性急がゆえの、どこか違和感のようなものを絶えず感じる街でもあった。
店を利用しているのは多くが外国人だったし、やはり表向きにガワだけを急ごしらえしたような場所というか……。
でも自分が日常を生きている日本も、外側から見たらずいぶんいろいろと変かもな……と、初めてふと振り返る瞬間などもあった。
夕食で「火鍋」と看板に書かれた店に入った。
唯一英語が多少できるボーイの男の子が片言で、一生懸命メニューや食べ方について説明してくれた。
(外国人だと尻込みし応対を彼に丸投げ、でも彼が側に行くと「アンタ遅いわよ、何やってんのよ!」という感じで怒鳴る女性店員がいて面白かった)
それでも最初、彼の説明を聞いても「火鍋」が何を意味するのか、いまいち分からなかった。
メニューに料理がなく、生の肉や野菜ばかりが並んでいるし。
それでもボーイは「焼かないもの」と必死に伝えてくるし。
お湯の入った鍋と長い箸が運ばれて来て、ようやく「しゃぶしゃぶ」だと理解した……。
メニューの仕組みをやっと悟った。
そこからは肉、スープ、たれなどをサクサクと選んで、美味しくいただいた。
あっさりしてて良かった。
外に出て夜の北京を散歩した。
巨大スクリーンに、オリンピックの閉会式の映像が流れていた。
それを見ながら、バタバタと駆け抜けた北京旅行も、もう終わってしまうんだなあ……と実感した。
街も人も、過ぎ行くある種「祭」の期間を名残惜しんでいるかのように思われた。
いつかまた、自分は中国に来ることがあるだろうか?
北京は都市部も田舎も両方存在していて、楽しく過ごせた場所だった。
でもオリンピックという特殊なイベントにおいて、人も街もあくまで一時的な盛り上がりや装いに包まれていたようにも思える。
たった3日だけの滞在だったし、北京の本質を見たとは到底言えないんだろうな……。
都市によっても全然、表情が違いそうだし。
もし行く機会があったなら、中国の別の場所ももうちょっとゆっくり訪問してみたい、かな。
初めての海外旅行としても、とても楽しかったし、今までにない大きな経験だった。
もっと英語も勉強しないと……タフにならないと……とか、自分の問題点も浮き彫りになったし。
それもまた、面白かった。
海外旅行、また行きたい!
投稿者 sakyo : 2010年02月05日 16:20
