最近のつぶやき等はトップページにて。。。
2007/10/24
ひぐらし
■2006/11/5
日暮里へ行く。
昨日に引き続き、同居人の写真撮影にくっついて。
神田と違って、日暮里はまだ工事中途の、出来上がっていない建物が多かった。
それが同居人には、かえってよかったよう。
昨日より俄然やる気の構えで、シャッターを切っていた。
途中のモスバーガーで小1時間休憩。
この数日、自分はただ同居人だけを追って撮って、それ以外はひたすら歩き回っただけだけど。
まあいいか。
秋葉に行き、ヨドバシとタワレコに寄り道。
ストリート・アイドル(呼び名が分からない……)に合わせ、彼女たちよりもはるかにキレよく、完ぺきな振り付けを披露している男性ファンたちを鑑賞。
TVでしか見たことない光景を生で体験できて、ちょっとうれしかった。
2007/10/23
SHOOT SHOOTER
■2006/11/3
西荻へ行く。
買い物をしながら、シャッターを切る同居人。
そんな同居人を撮る自分。
知り合いの花屋へ寄る。
看板犬の葉っぱちゃんは、ひっきりなしに部屋を走り回っていた子犬の頃よりは、だいぶ落ち着きが出てきていた。
もう成人(犬)なのかな、大きさは予想より変わってなかったけど。
それでも大きな犬が店に来ると、全速力で奥へ走りこんだりする姿が可愛らしかった。
■2006/11/4
同居人の撮影に同行し、神田に出かける。
オフィスと飲み屋以外、目立つ表情のない街。
夜の神田をひとしきり行き来しながら、寂れたビルや川辺りを、同居人は黙々と撮り続けていく。
その姿を追いかけ、写真を撮っている彼自体を、カメラに収め続ける自分。
ただ付いていくだけでは手持ちぶたさだし。
こういう時間を、自分なりに何かしらの形で残したいと、いつもながら思うので。
それでも写真という方法は、自分にはやっぱりムズく、かつシックリこないなあ、と思う。
同居人というそばにいるプロと比べるので、なおさらかもしれないけど。
しかし、では自分には何ができるのかというと、今だに方法を見つけられずにいる。
もどかしい。
たまにすれ違う人々は、何ひとつ目新しいものなどない光景にわざわざ焦点を合わせている同居人と、それを後ろで撮っている自分を、訝しそうにチラ見していた。
2007/10/21
他人事
■2006/11/2
宮様がいなくなって以降、掘れば出てくる残務の山に、阿鼻叫喚しながら。
職場はまた、新しい流れを形成しつつある。
宮様の一件で、一時は落ち込んでいた大泉さんも、だいぶ落ち着いた様子。
それはアントアネット嬢と仲良くなったことが、大きな一因になっているようだ。
大泉さんを目立って励ましたのが、アントアネット嬢。
二人ともリーダーという同じ立場なこともあって、急接近した模様。
同時にアントアネット嬢は、教えていた自分とは、あまり口をきいてくれなくなった。
こっちより大泉さんの方が仕事はできるし、教え方もうまい。
信頼に足る方にいくのは、当たり前であろう。
なんとなく釈然としないながら、一方ホッとした部分も。
はっきり物を言うアントアネット嬢に正直、苦手意識を持っていた自分。
まして人を教えることのプレッシャーに、おののいていてばかりだった。
これで、指導係から解放される……。
己のヘタレっぷりを克服するよりも、相変わらず安易な安心に乗っかってしまってるなあ……と書きながら他人事のように思う。
2007/10/20
Rock! Rock!
■2006/11/1
Smoosh@渋谷O-Nest 2日目
いつものように会場へ行く途中で、買った食べ物を流し込みながらダッシュ。
客の盛り上がりはさほどでもなかったが、姉妹の方はだいぶ雰囲気にも慣れたのか、昨日より笑顔が多かった。
Asyaはスタッフに細かく指示しながら、曲が終わるごと後ろを振り返り、妹と目を見合わせながらタイミングをはかっていく。
Chloeの方もじっと姉をうかがいつつ、しっかりと息を合わせる。
その姿がとてもいじらしい。
Asyaのしなやかな指からあふれ弾き出される音が、会場を包む。
強いて難を言えば、ドラムとキーボードのみの編成に、聴きやすい……単純なメロディが乗せられている曲が多く、淡泊な印象も免れないというところか。
自分のノイズで、勝手にベースやギターを添えた音に変換して聴いてしまう。
以後、加入予定の妹たちも含めて、早くアンサンブルで聴いてみたい。
ただ、この音数だから保たれる緊張感の存在も拭えないけれど。
いずれ「大人顔負けの」という代名詞も使えなくなる。
以後フツーになってしまう可能性も、大いにあるけど。
彼女たちの足元に置かれたセットリストの「Rock!」と書かれている文字を見ながら、ぜひともこのピュアなままに、伸びやかに成長していってほしい……と思う。
体調が良くなかったので、Smoothが終わるとすぐ帰ることにした。
バーのあるフロアに上がると、出口のエレベーターで、スタッフに送られながら帰る姉妹と遭遇。
そのまま、ファンに囲まれて写真を撮られているところから、道玄坂を降りてタクシーに乗り込むところまで、こっそり後を追いながら見守っていた。
お母さんと三つ編みの妹の姿も見えた。
次に会えるのはいつかしら……。
しんみりした気持ちで、喧騒の渋谷をトボトボ歩いた。
ライブが終わった後はいつも、わけの分からない空白感に襲われるのは何故だろう。
2007/10/18
The Girls Like Electric
■2006/10/31
Smoosh@渋谷O-Nest 1日目
若干、体力セーブ気味で行く。
目当てのバンド、Smooth.
イベントのメインとはいえ、登場は法に基づいて、早い時間の2番目だった。
すでにこちらの身長など、とっくに越えている姉妹。
ぱっと見、17、8歳くらいにも見える。
お姉さんのAsyaは、もう大人の表情も備えていた。
しかし長すぎるほど伸びた手足は、勝手に成長していく体にはまだついていけていない、少女の違和感を表しているようにも思えた。
子供バンドにありがちなキャンキャンしたところもなく、憂いを内包した歌声は、思春期のリアルな感性を、聴く者に投げかけてくる。
演奏は突出して巧いわけではないけれど、ちょっと緊張している様子が、かえって初々しく微笑ましい。
一方、時々姉妹で目を見合わせて、ニコニコ笑いあうのも印象的。
左右前後の客は「可愛いー、可愛いー」と皆いちいち一様に口にする。
いや、可愛いって言いだしたら、この姉妹に関してはキリないから!
それくらい本当に可愛くて、スター性は十分であった。
「ワンモア・ソング!」をコールする客の願いに応えられることはなく、アンコールは行われないまま、ライブは終わった。
やはり時間厳守。
ちなみにステージ袖口には、ぴょこんとはねた三つ編みがまたもや可愛らしい、小さな妹の姿も。
「おお、あれが未来のベーシスト!(現在8歳)」
ちょっとおまけ的な感動があった。
その他、Karenは予備知識がなかったので、ギター弾いてる青年がまあまあかな……と現場でぼんやり見ていて、木下君とはまったく気づけなかった。
ベースがエフェクター多重使いで、スペイシーかつ肉厚なサウンドが印象的なavengers in sci-fiも、わりと耳に残った。
個人的にはシンプルな音を、鍛錬された手裁きで聴かせてくれる方が好きだけど。
終わった後は即行帰宅。
2007/10/16
塔
■2006/10/29
東京タワーに行く。
某レコードのジャケットに同居人が写真を提供することになり、その撮影に付き合って。
始め、同居人は出かけることにあまり気乗りしない様子だった。
企画はいろいろ意に沿わない部分も多いらしい。
自発的なモチベーションが薄いと、他人から見れば恵まれた仕事でも、すぐにやる気を失くしてしまうのは、同居人らしいところ。
それでも仕事云々は置いといて、アウトプットと機会は多い方が良いというのは、自分も彼も共通して承知していること。
促して一緒に出かけた。
昼間の東京タワーには行ったことがあったが、夜は初めて。
電球で包まれたそれは、光の塔と化していた。
中はカップルだらけ。
シチュエーションがお決まりすぎて、自分だったら萎える……と思いつつ歩く。
(そもそも、そんな機会はないけど……)
広大で、美しさなどいくらでもあふれた夜景の中から、しかし己にしか拾い得ない視点を見つけるのに、同居人は苦労していた。
ポストカードで売られてそうな、ただきれいなだけの夜景写真など面白くない。
そんな風にむしろ対峙するような姿勢で、ガラスの外の空間へカメラを構えている同居人の背中を見ながら、自分はそんな彼の姿を捉え、収め続けた。
2007/10/15
自殺しなかった芥川龍之介
■2006/10/28
豊田道倫@新宿シアターPOO 2日目
昨日より客は多かった。
今日のゲストは評論家の一條和彦氏。
「豊田道倫は自殺しなかった芥川龍之介」
「(オフィシャルサイトの)日記は彼の遺書」
インパクトある表現を使いながら、文筆家らしく、実にうまく客の心に引っかける言葉を放つ。
見た目は人が良く、穏やかそう。
しかし中身はやはり、ヤバそうな匂いを感じさせる人だった。
(いい意味で)
豊田道倫自身は、めずらしく歌詞や演奏をトチる場面もあったが、新曲も多く、よいライブであった。
ライブ後は、自宅の最寄り駅近く、地下にある居酒屋へ。
地下、という一見分かりにくい場所柄のせいか、いつも人が少ない。
その分、落ちついて過ごせる場所でもある。
真夜中まで開いているので、ライブが終わってからでも行ける、貴重な店でもある。
唸るほど料理が美味しい、というわけではないけど、もともとは蕎麦屋で、名物の板蕎麦はけっこう美味しい。
あと、どこかうらぶれた雰囲気を持つこの店で、日本酒をちびちび飲むというシチュエーションが、自分にはしっくりくるのである。
もう、いろいろと後悔を重ねるのがおっくうなのと、冒険心を失いつつあるので、深酒することはあまりないけれども。
2007/10/14
Rockself
■2006/10/27
豊田道倫@新宿シアターpoo
客は20人強と少なめ。
ゲストは関西で某音楽フリーペーパーをハンドメイドしている編集長。
大汗をかき、フウフウ息継ぎしながらのライブ。
ギターの弦が途中切れると、演奏を中断して、あたふたしながら客の前で張替えする。
かなりの天然キャラだった。
そういう人を愛する傾向を持つのが、豊田道倫なのだろう。
その後に演った豊田氏は、今日ばかりはめちゃめちゃプロに見えた。
すごい、この人はこんなに上手い人だったんだ!と思わず錯覚することが出来た。
(いや、ギターと曲作りはもともと文句なく上手い人なんだけど)
大きなステージではあり得ない、味のある楽しいライブだった。
2007/10/13
轟音の秋
■2006/10/22
RAW LIFE '06 2日目
回復した同居人とともに、会場に行く。
ノアさん、ピコさん夫婦とも無事に合流できた。
さすがにノアさんは昨日の勢いはなく、毛布にくるまって座り込んでいた。
それでも同居人とビールで乾杯はするのであるが。
着いて真っ先に見たのはZAZEN BOYS.
RAW LIFEだと、わりとメジャーすぎて浮いてる感もあったけど。
今回は穏やかに後ろで見守っていよう……と思いつつ、気がつくと前で男達と踊り狂っている自分。
約30分ずつの、短くも濃縮された各ステージ。
イルリメ、ECD、にせんねんもんだいと、大いに堪能した。
ステージ後、一人でフェスを回っている向井も目撃できたし、キャッチボールで遊んでいる松下敦とカシオマンの姿も見れた。
(ボールが途中、自分の方に転がってきたけど、面と向き合う勇気はないので、とりあえずダッシュして逃げた……)
夜、少し雨が降ったものの、土埃が押えられて、かえってちょうどよかった。
ゆったりめにとられた空間で、心地よい轟音とノイズとともに、過ぎ行く秋の日を送った。
2007/10/12
埋立地フェスにて
■2006/10/21
RAW LIFE '06 1日目
昨日から体調悪く、仕事もあったため結局、同居人は参加できず。
1人で出かける。
途中、ノアさんからワインの差し入れ願いが来たので、リュックにボトルを放り込んで、会場入り。
今年のRAW LIFEは@新木場空き地。
客の入りが増えて、屋台も充実。
学祭のようなノリと、ピースフル感満載。
良くも悪くも、成熟した趣があった。
閉塞し、物資もスペースも空気も不足していた、去年の気違いパーティとは大違いである。
環境的には良くなったが、正直、他フェスとの差異がなくなり、面白味に欠けた感もあった。
興行的には成功と言えるんだろうが。
インディーズのアーティストばかりの出演。
知らない人も多かったが、気にいった音が拾えれば、飛び込んでいける。
途中、ノアさん、ピコさん夫婦と合流。
ワインのボトルを抱えたまま、踊りまくるノアさん。
気になる音楽があると、すぐに最前線に走るピコさん。
2人とも楽しんでくれているようで安心した。
某女性パフォーマーのステージを見ようと最前列で待っていると、目の前で待機していた女性カメラマンが、私好みの美人さんだったので、じっと見ていた。
すると向うもこちらをジーッと見てくる。
ん?やけにまっすぐ視線を投げてくるなあ……と思ったら、近寄って来て、
「Oさん(同居人)さんと一緒にいた方、ですよね?」
そう言われてはたと思い出すに、先日の二階堂和美のライブの際もカメラを回していて、同居人から紹介されたM島さんであった。
M島さんは同居人の取引先の人。
それは音楽とは関係ないところでのつながりなんだけど、ライブやPV撮影も手掛けるM島さんと、同居人はすぐに話が合ったらしい。
それで先日、彼女の撮影していたライブにたまたま2人で行った時に出会い、紹介されたのだった。
自分のことを覚えていて下さったらしい。
出会いの輪廻は本当に面白い。
砂埃立つ、埋め立て地でのフェス。
それはどこか、エゾロックの風景を思い起こさせるものがあった。
ギターウルフの途中で抜けて、帰ることにした。
見ると、空になったワインボトルを下げて、ヘベレケ状態のノア氏。
え、1本全部いっちゃったの?大丈夫か??という心配のもと(当然、ビールやら他の酒も入っていた)、果たして大丈夫でなかったノアさんは、身体ぐったりグダグダ。
でも顔はニヤケっぱなしの、非常に危険な状態であった。
ピコさんが促して電車の座席に座らせるも、左右にブレまくるので、近くの乗客はかなり怪訝そうな顔をしていた。
折しもディズニー帰りの客とガチり、車内も混雑。
わー、やだなあ……と思いつつも、RAW LIFE帰りの客の方が、奇抜な格好をした者も多く、奇異な珍客なんだろうけど。
先に電車を降りて、2人とお別れ。
ノアさんをかいがいしく介抱するピコさんの、良き奥さんとしての印象が、しみじみと胸に残った。
その後のノアさんの悲劇を、翌日聞くことにはなるのだけど……。
2007/10/11
ロウ・ライフ
■2006/10/18
友人のノアさん、ピコさんと吉祥寺で飲む。
今年のRaw Lifeに一緒に行こう、と話していたのだが、開催日間近になっても詳細が何も発表されず、不安になったノアさんから経験者の同居人と自分に、緊急召集のメールが来た次第。
手作り感あるRaw Lifeのこと、詳細が出ないというより、主催者側でも何も決まっていないんじゃないかと思われた。
そこが他の大規模フェスと違う、Raw Lifeのおもしろいところではあるんだけど。
(代わりに大怪我することも多いが)
打ち合わせといっても結局、情報がないので何も決まらず。
しかし楽しく飲めたので、これはこれで良し。
■2006/10/20
昨日から同居人の体調悪し。
昼間、会社から電話してみると、非常に弱々しい声。
心配だったので今日は早めに仕事を切り上げて帰った。
グッタリしていた。
明日、一緒にRaw Life行けるかな。
2007/10/10
Fiona Apple
■2007/10/14
Fiona Apple@東京国際フォーラム 2日目
今日でまたしばらく、生のFionaを見られなくなる。
NYのでのライブもいつか行きたいけれど、これが生涯最後かもしれない、という覚悟を持つようにして、会場に臨んだ。
今日のFionaは疲れもあるのか、昨日より声が出ていない気がした。
それでも命を振り絞るような、凄まじい歌いっぷりは変わらず。
若干の機材トラブルもあったが動じず、パフォーマンスを遂行していた。
アンコールでなかなか現れず、ふたたびステージに立ったときには、泣きはらした顔で登場したので、少し心配したが。
最後はスタンディングオベーションが起きたほど、日本のファンに大きな感動をもたらした、来日公演締めくくりとなったのであった。
割れるような拍手の鳴動のなか、すぐに舞台袖へ踵を返していった彼女の残像は、いつまでも留めておきたい、という未練むなしく、すぐに消えてしまった。
また行きたい、と願い続けてきたFionaのライブ。
念願叶ってその壮絶なステージを体験できて、多くの人がそうだったように、自分も大きく強く力づけられた。
それはまた、「生きる」ということに、否応なく向き合う時間でもあった。
出会うべき音楽に出会えるということは、なんと恵まれたことなのだろう。
今後も愛しい音を聴いていける幸せを肝に刻みながら、自分の1日1日をもっと大切にして生きなければいけない、と思った。
大好きなFiona Apple、美しい音楽をありがとう。
2007/10/08
破れたストッキングのまま
■2006/10/13
Fiona Apple@東京国際フォーラム
有楽町はすっかり秋の装い。
その中を、場違いな白い服を着て、会場に向かって歩く。
全身全霊でパフォーマンスするFionaを眼前に見上げながら、こちらはじっとおとなしく、座りこけての観賞。
とても不自然に感じた。
一方、彼女のストッキングが破れたままになっていて、それをいっこうに気にする様子もない、相変わらずな彼女の気性に、ちょっと笑みもこぼれた。
多少期待したセットリストは名古屋、大阪と変わらず。
1時間半弱でライブは終了した。
2007/10/05
この世界が今しばらく続きますように
■2006/10/10
Fiona Apple@名古屋クアトロ
会社を休み、昼前に出発。
名古屋に着くと、すぐに会場近くまで移動し、場所を確認。
その後、同居人希望のみそカツ屋へ行く。
甘く濃いタレを堪能した。
開場までだいぶ時間があったので、カフェで休憩して時を潰す。
早くもヒマを持て余し出した同居人は、移動の疲れも出てかなり眠そう。
自分は、6年来待ち続けていたライブを前に、じれったい時の流れ具合に焦ったり、ファンのデモ活動が起きたほど、これまで音楽業界から隠遁していた彼女が、本当にこの先の現実に現れるのか不安だったり(Fionaの Appleのライブ途中中断、ドタキャンは有名である)、気持ち大いに高ぶりそうになっていた。
しかし全身全霊で彼女の音楽を聴きたい、そのために今日ばかりはライブ以外は余計な体力と精魂を消費したくない、と、あらゆる感覚をなるべく伏し、控えるようにしていた。
開場時間が近づいて、ふたたび会場へ。
列に並んで待っていると、リハーサルで「Way Things Are」を熱唱しているFionaの歌声がはっきりと聞こえてきた。
全身の血肉が凝固。
来日決定を聞いてもどこか夢の中のことのようで、この耳で聴くまでは、確信してしまってはいけないような気がしていた。
でも実際に音を聴いてしまって、うわー、本当に6年ぶりに生で彼女の歌が聴けるんだ、と一気に緊張が走った。
しかし、イヤイヤ、本番で披露されるパフォーマンスこそが本来なわけだから、ここで盛り上がるのはダメなんだッ、とうっかり怒膨した感情をあわててなだめにかかる。
一人で勝手葛藤していた。
実際にライブが始まると、むしろ不思議と冷静に立ち返って、彼女の音楽に向き合うことができた。
Fiona Appleは音楽的追求をするタイプではない。
初めて見る人には衝撃かもしれないが、これまでと比べて、頂点を超えた、広がりのあるパフォーマンスとは思えなかった。
しかしその不器用で無骨とも思える真っ直ぐさが、彼女の魅力でもある。
そして、生で彼女の聴く音楽は、やはり美しかった。
詳細な感想はとても日記枠には収まらないので、別途まとめてしまっておく。
6年前のあらゆる混乱と失敗、夢中、渇望、喜びとともに、必死に聴いた。
ライブは1時間ほどで終了。
新幹線の時間があるので、すぐに会場を後にする。
帰りの車内、マンガを読んだりDSをやっている同居人の横で(そういや、この人と初めて会ったのも、6年前のFionaのライブの時だった)、自分は壮絶なライブ後を到底切り替えられないまま、黙って車窓に見入ってばかりいた。
これから数日間続く、動揺と抑揚。
その合間を、ロール運動しながら自分は飛行していくことになるだろう。
(墜落する可能性もあるが)
幾度も唾棄し諦念したこの世界は、皮肉にも面白く。
今しばらく続くようにと、甘えた祈りを抱いた。